田原総一朗「安倍首相の自信を粉砕したプーチン氏の『手のひら返し』」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「安倍首相の自信を粉砕したプーチン氏の『手のひら返し』」

連載「ギロン堂」

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急変の理由は何だったのか。(※イメージ)

急変の理由は何だったのか。(※イメージ)

 安倍首相の側近の一人が、今回の会談で、おそらくプーチン大統領は安倍首相に、日本がロシアに対する経済制裁からはずれることを強く求めるのではないか、と話した。それこそが「信頼できる雰囲気」をつくることになる、というのである。問題は、それに対して安倍首相がどのように対応できるかということだ。

 それにしても、5月のソチでの首脳会談でも、9月のウラジオストクでの首脳会談でも、プーチン大統領は、ロシアに対する経済制裁への不満などまったく口にしなかった。おそらく11月のペルーでの首脳会談で初めて言いだしたのではないか。

 実は、9月のウラジオストクでの会談の後、安倍首相は今回のプーチン大統領との会談に強い自信を示していたようだ。日本側が示す8項目の経済協力プランに、プーチン大統領は歯舞・色丹の2島返還で応じてくると読んでいたようだ。それが11月のペルー会談で暗転した。プーチン大統領が、安倍首相を落胆させるほど厳しくなったのだ。

 急変の理由は何だったのか。甘く見せて、相手から出させるものをできるだけ出させて締める。それが「プーチン流」だという見方もある。米国のトランプ氏が従来の大統領と違って、プーチンを高く評価し、孤立状態でなくなったので日本に厳しくなったのだという説がある。ともかく日本にとっては厳しい事態となったわけだ。

週刊朝日 2016年12月30日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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