高橋:12歳です。

林:もう少ししたら、お嬢さんが自分の意思で、パパと接触するようになるんじゃないかな。お嬢さんとすごく仲良かったんでしょう?

高橋:良かったですよ。すごくハッチャケた子で、ハーレーの後ろに乗せて2人で横浜まで行ったりして。最後に会ったのは2014年3月に大阪で。もう別居してたんで、お義母さんとやり取りして俺のライブを見に来てもらったんです。ライブの後2人でふぐ食べて、「うまい! 初めて食べた」「今日このあとどうする?」「パパと泊まる」「ダメだよ、怒られるよ」って……。

林:まあ、かわいい。パパのライブ見られてよかったですね。

高橋:好きだったんです。いっぱい残ってるもん、俺のライブを見てるビデオとか写真が。

林:バラエティー番組のパパもカッコいいけど、ライブにはかなわないですよ。

高橋:そりゃそうですよ。一緒にスタジオに来て曲つくったりレコーディングしたりしました。ピアノも独学で弾けるようになって。前に舞台をやったときには、「いつか一緒にミュージカルやろうね」って言ってたんです。大好きなんですよ、歌とか踊りとかが。どんなに閉ざされても、誰が妨害しても、歌だけは届くって思うから、ヒット曲が出て彼女に届いたらいちばん喜ぶだろうなって思うんです。もっとまじめに音楽に向き合って、「この会えない時期があったからこそ」ってならないとダメだと思ってるんですよね。

林:きっと音楽を通じて、お嬢さんと寄り添う日が来ますよ。

高橋:そうなったら最高ですね。僕、宮城県出身で、被災地をけっこう回っていて、二度と会えない親と子の関係をいっぱい見ているんです。その方たちのつらさに比べたら、うちは頑張っていればいつかは会えるんだからって……。

林:女の子ってお父さんが大好きですからね。うちも私が夫の愚痴を言うと、高3の娘が「暴力振るわれてるわけじゃないんだから、我慢しなよ」って説教してきますよ(笑)。

高橋:それ、ちょっと嬉しいでしょう。

林:「名字変わるのいやだからね」って言うんですけど、名字変えなくたっていいんですよね。

高橋:うちはこのあいだ子どもの名字が変わっていることを知って、ショックでした。3日ぐらい落ち込みましたが、「嫁に行くときまた変わるんだから」って自分に言い聞かせてました。

週刊朝日 2016年12月16日号より抜粋