今年10歳を迎えられた悠仁さま(宮内庁提供) (c)朝日新聞社
今年10歳を迎えられた悠仁さま(宮内庁提供) (c)朝日新聞社

 秋篠宮家紀子さまと長男、悠仁(ひさひと)さまが乗ったワゴン車が11月20日、高速道路で追突事故を起こした。この日、紀子さまと悠仁さまは、お友達とその母親と朝早くから登山を楽しもうと山に向かっていた。

 事故が起きたのは、相模原市緑区の中央自動車道下り車線を走行中の午前7時40分ごろ。前の車が渋滞で急ブレーキをかけたため、運転手も慌ててブレーキを踏んだが間に合わず、前の車に追突したのだ。

「幸いにも、ワゴン車は前方のバンパーに亀裂が入り、追突された乗用車も後方バンパーがへこんだだけで、けが人もなく済んだようです」(警察関係者)

 悠仁さまたちは最寄りのパーキングエリアで車を乗り換え、予定どおり観光と登山を楽しんだ。

 皇室ジャーナリストが心配顔でこう語る。

「一件が世間に知らしめたのは、将来の天皇となる悠仁さまを支える環境の危うさと、皇室内格差です」

 秋篠宮家は、皇位継承第2位の秋篠宮さまと、この先、天皇となるであろう第3位の悠仁さまがいる。

 だが2人の皇位継承者を抱える秋篠宮家は、慢性的な人手不足と脆弱(ぜいじゃく)な体制に長年、悩まされている。

 皇室では「ご身位が違う」という言葉がよく使われる。両陛下と皇太子一家という内廷皇族とその他の宮家では、「格付け」が異なり、その間に厳格な線引きが存在するという意味だ。

 3人家族の東宮家が60人の職員を擁する一方で、ご夫妻と成人した眞子さま佳子さま、そして悠仁さまの5人家族の秋篠宮家の職員は、他宮家や本庁との兼務を含めても20人ほどでやりくりしている。

 高齢の皇族が多数を占めるなかで、「働き盛り」の成年皇族を4人かかえる秋篠宮家は、外国訪問や海外王室との交流、国内の式典や行事への出席など一家総出で、フル稼働で動いている。

 そうしたなか、運転手は5人の交代制でなんとか回っている状態だ。

 通常、両陛下や皇太子ご一家が車で移動する場合は、白バイが先導し警備車両の車列が後方につく。道路は通行規制され、全ての信号が青に変わるため渋滞に巻き込まれることはない。

次のページ