「ポスト籾井」をめぐって人事レースは激しくなりそうだ (c)朝日新聞社
「ポスト籾井」をめぐって人事レースは激しくなりそうだ (c)朝日新聞社

「これで大荒れになってきた」

 NHKの次期会長人事をめぐる関係者の話だ。NHKの経営委員会は11月22日、籾井勝人会長らが提案していた受信料の値下げを見送る方針を決めたからだ。

 籾井会長は、「今後、受信料収入などが余る」と試算。「視聴者に還元すべきだ」と、来年秋から月額50円程度の値下げを提案し、経営委の出方が注目されていた。

 これまでも籾井会長と経営委とは「溝」があるとされてきた。籾井会長は就任会見で慰安婦問題に意見するなどして、3度、経営委から注意を受けている。一方、今回の値下げ案は、籾井会長が記者会見で慎重姿勢の経営委の意向を無視するかたちでぶち上げたものだという。

 ある経営委のメンバーは不快感をあらわにした。

「2020年には東京五輪、渋谷の放送センターの建て替えなど、資金が必要なことが多々ある。余ったから返したらどうだと急に言われてもね……。値下げを会長続投の手土産にしたいんじゃないかと思うでしょう、この時期だったら……」

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