二つ目は、休日に寝だめをしないこと。睡眠リズムが崩れ、週前半にかけて、目覚めが悪くなる。多めに寝ても1時間弱にし、足りない分は昼寝で補う。

 三つ目は、夜間にスマホやパソコン、LED照明などに含まれるブルーライトの光を目に入れないこと。これらは目が覚めたり、体内時計が狂ったり、宵っ張りの原因になる。

 ありがたい助言ではあるが、すぐには実行できないかもしれない。ならば、まずは朝日を浴びる「朝型生活」に切り替えてみよう。早起きのお供である“強力な”目覚まし時計を探しに出かけた。

 最初に試した製品は、米国発の動き回る目覚まし時計「ナンダクロッキー」。無意識に音を消してしまう隙を与えない、なかなかの発想ではないか。

 朝6時。

「ピピピピッ、ピピョロピョロ、ピピピピピッ」

 軽妙なアラームとともに、おもむろに起きて枕元を見ると、あったはずの目覚まし時計がない。2メートル先の窓際で、モーター音を鳴らしながら、本体がグルグル回っている。起き上がって止めるしかない。1週間試したが、再び布団に潜ることなく、「起きて何を始めようか」と思案する癖がついた。

 次の週に試してみたのは、「フライングアラームクロック」。アラームが鳴ると同時に付属のプロペラが飛び立つ。プロペラを元の位置に戻さないと、アラームが止まらない“容赦ない”仕組みだ。

 朝6時。

「ヴーヴー、ヴーヴー」

 と、けたたましい警戒音が鳴り、直径12.5センチのプロペラが始動。「ブーーーン」と大きな音を立て、天井を目がけて竹とんぼのようにテイクオフ。音に驚いて跳び起きると、すでにプロペラの所在がわからない。起き上がってプロペラ探しが始まる。布団の上から、タンスの上まで。元に戻すと、音は消える。すでに眠気は失せていた。

 さらに次の週に試したのは、Cerevo(東京都文京区)が開発したスマートフォン連携型のアラーム「クラウディス」。円筒状で、高さ約9センチ、幅約3.5センチと小型で、アラームを止めるためには、本体を何度も振らないといけない。振る回数は3段階、強さは4段階から選ぶことができる。振る回数が最も多くなる「ハード」と、強さが最も強い「ベリーハード」に設定し、試してみることに……。

 朝6時。

「ピピピピピピピピ」

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