世帯分離、医療費控除、税金を取り戻す15の方策

週刊朝日
 政府は2000~02年度の不況で物価が下がったとき、年金支給額を据え置いていたが、10年以上もたってから「もらいすぎ年金」だとして、13年から3年間で年金額を計2.5%引き下げている。

 年金が減らされる一方で、あまり報じられていないが、04年の年金改革以降、国民が支払う保険料は年々、高くなっている。厚生年金の保険料率は当時の13.58%から段階的に引き上げられ、17年には18.3%になる。標準報酬月額が50万円の人のケースで見ると、当時6万8千円(本人負担分は折半額)から、9万1千円まで負担増だ。国民年金の保険料も同様に1万3300円から、1万6490円(17年度)までアップしてきた。

 健康保険料や介護保険料も年々引き上げ傾向にあるほか、後期高齢者の自己負担割合も引き上げられることになりそうだ。厚生労働省は70~74歳の窓口負担を14年4月から1割から2割に引き上げたのと同様に、75歳以上の負担増も検討している。また、「高額療養費制度」は1カ月当たりの医療費の上限を超えた分が還元されるものだが、1カ月の医療費が100万円の場合、70歳以上ならこれまで外来は4万4千円で済んだ。その上限が引き上げられることになりそうだ。

 社会保障費の負担増に加え、増税も重くのしかかる。消費税が19年10月から10%になる見込みだが、高所得者をターゲットに所得税や住民税控除の上限を引き下げるなど、“隠れ増税”が高齢者の生活を直撃する。

 では、老後の生活費はいくらくらい必要なのだろうか。公益財団法人「生命保険文化センター」の調査によると、夫婦2人の最低生活費の月額を22万円としている。仮に85歳まで生きるとして、60歳からの25年間で6600万円ものお金が必要になる。

 厚労省がモデルケースとする厚生年金の平均受給額は、夫婦2人で月額約22万1千円(16年度)。受給開始年齢の65歳から20年間で5304万円だから、年金だけではおよそ1300万円も足りない計算になる。国民年金にいたっては、保険料を20歳から60歳まで40年間支払った満額でも月に6万5千円(平均額は5万円程度)にしかならない。

 下流老人にならないために、生活防衛術をどのように実践していけばいいのか。年金評論家の田中章二氏が解説する。

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