シンプルなデザインだが、最高時速16キロとパワフル (提供/COCOA MOTORS株式会社)
シンプルなデザインだが、最高時速16キロとパワフル (提供/COCOA MOTORS株式会社)

 自動車をカバンに入れて持ち運ぶ? 驚きのコンセプトの電気自動車が登場した。ノートパソコンのような形態で四つの車輪がついており、地面に置いて上に乗ると走りだす。その名も「WALKCAR(ウォーカー)」。歩く(WALK)と車(CAR)を掛け合わせた。自動車というより電動のスケートボードにも見える。

「スケボーではなく、私たちはあくまで電気自動車と考えています」

 そう語るのは、開発したCOCOA MOTORS.株式会社(東京都渋谷区)の池谷裕文マーケティングリレーションズマネジャーだ。10月21日に販売予約を開始すると、3日間で千台を超える予約があったという。

「反響を実感しているところ。年度内に2千台を突破する勢いで予約をいただいています」(池谷氏)

 重さは約3キロ。実際に手で持ってみると負担はさほど感じない。運転方法はというと、ハンドルなどはなく、重心移動で行きたい方向へ進む。降りればすぐに止まる。センサーで感知して走行するシステムだ。

「数分もすれば誰でも慣れますよ」(同)

 老若男女問わず、自分の足で歩ける人であれば簡単に乗れるようになるという。

 ただ気になるのは、公道を走ってもいいのかという点だ。10年前に日本でも発売されたセグウェイも似たような乗り物だが、道路交通法や保安基準の観点から自由に走るまでには至っていない。国土交通省の担当者は言う。

次のページ