「東京でも全国でも幻」のバウムクーヘンとは? (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「東京でも全国でも幻」のバウムクーヘンとは?

連載「楽屋の流行りモノ」

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週刊朝日#グルメ
店主のこだわりの直火焼きで、チロリアの「バウムクーヘン」はしっとりとした口当たり。いくつでも食べられそう。10個入り2500円、5号箱入り1700円など(税込み)。ネットでも注文を受け付けている(撮影/写真部・小原雄輝)

店主のこだわりの直火焼きで、チロリアの「バウムクーヘン」はしっとりとした口当たり。いくつでも食べられそう。10個入り2500円、5号箱入り1700円など(税込み)。ネットでも注文を受け付けている(撮影/写真部・小原雄輝)

 パッと見は昔ながらのバウムクーヘンであるうえ、箱を開くと、贈答品にはおよそ不釣り合いな両面コピーの紙っぺらが出て来る。まるでHPをプリントアウトしたような代物だ。

 特に強調されているのは「喉越しの良さ」で、美味しさの秘密は「口どけよく、飲み物を飲まなくても喉を通る……」とある。

 確かに、バウムクーヘンは口に入れるときの大きさに気を付けないと、喉にくっついたり、むせたりしてしまい、慌てて飲み物で流し込んだ経験が私にもある。が、「チロリア」のそれは、四十数年前、東京で「人気ナンバーワン」と言われた「トロイカ」(閉店)で修業をした店主が美味しさを研究しながら継続し、一本一本、心をこめて焼いているとか。その秘密は「直火焼オーブン」だというのだ。

 レシピにさまざまな材料を加えても、熱を利用するオーブンで焼いている限り、「しっとりしたバウムクーヘンが作れない」と、既に三十数年前から製造されていない直火焼オーブンをメーカー4社に依頼。でも「聞いていただけず、やむなく自分で作ることになった」と。だから件(くだん)の説明書には機械の写真と共に細かい文字で店主の熱き思いが綴られていたワケだ。

「東京でも全国でも幻」と店主が胸を張る、京都の撮影所に出入りする俳優ら御用達の“京菓子”なのである。

週刊朝日  2016年11月11日号


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山田美保子

山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める

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