東尾修 西武ドラ1の今井達也に期待「あとは球団がどう育成していくか」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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東尾修 西武ドラ1の今井達也に期待「あとは球団がどう育成していくか」

連載「ときどきビーンボール」

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週刊朝日#東尾修
西武にドラフト1位で指名された今井達也投手(作新学院高)=10月20日 (c)朝日新聞社

西武にドラフト1位で指名された今井達也投手(作新学院高)=10月20日 (c)朝日新聞社

 西武はドラフト1位で指名した甲子園優勝投手、作新学院高の今井達也との交渉権獲得に成功した。甲子園で見た彼の投球には目を見張った。腕の振りのしなやかさ、下半身と上半身のバランス、テイクバックからフィニッシュまでの形、左肩がまったく開かない点など、打者が打ちづらい球を投げられるポイントがしっかりとしていた。甲子園で一気に評価をあげた投手なので、コンスタントに力を発揮できるかは未知数だが、素材の良さは確かだ。

 あとは球団がどう育成していくか。2014年ドラフト1位ルーキーの高橋光成は、入団当初は150キロ前後の速球と腕の振りは良かったが、プロの怖さを知り、暴れ馬のような投球は影を潜めている。チームとしてどういった選手に育てたいのか。ローテーションの一角を守っての10勝でいいのか、球界のエースに育てたいのか。ビジョンが見えてこない。やっと菊池雄星がきっかけをつかみつつあるが、近年の西武の投手育成は成功とはいえない。

 高校生の投手の育成は難しい。結果をほしがってすぐに筋力をつけたがる選手がいるが、18歳はまだ成長が完全に止まっていない。今井投手はまだ線が細いが、今の筋量やバランスが、あれだけの素晴らしい投球フォームを生んでいる可能性もある。まずは投球練習、ランニングを繰り返す中で、投げながら体を大きくすることを基本軸に考えてほしい。目先のトレーニングで、体を単に大きくするだけでは成長はない。長い目で大きく育てることだ。その意味で、現役時代に体の細かった新任の西口文也2軍投手コーチに期待したい。

週刊朝日  2016年11月11日号


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東尾修

東尾修(ひがしお・おさむ)/1950年生まれ。69年に西鉄ライオンズに入団し、西武時代までライオンズのエースとして活躍。通算251勝247敗23セーブ。与死球165は歴代最多。西武監督時代(95~2001年)に2度リーグ優勝。

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