「“日常”を演じることが、すごく難しくて。たとえば、ミカンを食べながら台詞を言う場面では、どのタイミングでミカンの皮をむき始めて、どのタイミングでミカンを口に運ぶかなど、何気ないしぐさをいくつか同時にサラリとしないといけない。それを自然に見せるのは私にとっては至難の業なんです(笑)。だからせめて、子役の子とはちゃんと本当の親子に見えるようにしたいと思ったので、一緒にいられる時間はずっと一緒に遊んでいました」

 一人旅やホームステイとは無縁の人生だと思っていたが、この作品への出演をきっかけに、「ホームステイ、できるかも!」と思うようになった。女優としても人としても、彼女は今まさに発展途上にある。

週刊朝日 2016年11月11日号