高樹はことし7月、参議院選挙で東京選挙区から立候補。大麻取締法の改正などを主張するも落選した。自身の大麻使用は「絶対にない」と主張していた。

「(逮捕は)やっぱりか、という思い」

 15年ほど前から高樹と親交のある知人は、こう打ち明ける。

「高樹さんは一途なところがあって、付き合う男性にどっぷりのめり込んでしまう。服装や趣味だけでなく、考え方や価値観までもが相手に影響されてしまう。本人は気付いていないと思うけど、相手によって自分が百八十度変わってしまうようなところがあります」

 シンガー・ソングライターと結婚中には作詞にのめり込み、フリーダイビングのワールドカップで銀メダルまで獲得したときは、ダイバーと交際中だったとか。千葉でエコな生活中には、自然農法を営む男性と交際していたそうだ。今回の逮捕の背景にも、現在の交際相手とされる大麻研究家の存在があるようだ。

 精神科医の香山リカさんは「自分への自信のなさが根底にある」と指摘する。

「誰かに自分を全面的に評価・肯定してほしいという思いが、相手にのめり込む姿勢にあらわれています。一緒にいるうちに相手の価値観と同一化し、それが加速。いつの間にか相手以上に、相手の信念を究めようとしてしまうのでしょう」

 選挙中、大麻の必要性を熱く訴えていた姿が思い起こされる。いつしか高樹は、交際する男性以上に大麻を“信仰”してしまっていたのかもしれない。

週刊朝日 2016年11月11日号