国内で「一石二鳥」はほぼ無理…春風亭一之輔があれこれ考える

ああ、それ私よく知ってます。

春風亭一之輔

2016/11/01 16:00

 身体ができたら、周りに建物がなくて人のいない場所の選定。山奥? 河原? とにかく私の住んでる池袋近辺にはなさそう。しかたない、車か電車で移動。

 石を投げる能力が備わって、場所が見つかっても、やはり時間はかかるだろう。3日4日、いやそれ以上……。アウトドア用具一式もっていかねば。

 もし獲れたとして、2羽の鳥はどうしましょうか? おそらく2羽とも死んでるか重傷、飼うわけにはいかないわな。食べる? 野鳥って雑菌や寄生虫が多いらしいからちょっと怖いな。

 安全な鳥はどこにいる? 養鶏場のニワトリ? あれを《一石二鳥》しちゃったら確実に窃盗か器物損壊、動物虐待の罪に問われます。第一、ニワトリは飛ばないし、地を這うようなアンダースローの投石法をまた練習しなければならない。今まで身につけた技術が水の泡だ。獲れても捌く人も探さなきゃ。鮮度のいいうちに食べたいし……。

 なんかすごくめんどくさいな。何のための《一石二鳥》なの?「楽して儲ける」「一挙両得」っつーことじゃないの? 《一石二鳥》にこんな労力がかかるなら、黙って地道に一つの道をすすみたい。《濡れ手で粟》なんてそうそうないのだから……。

《濡れ手で粟》……実践するにはどういう支度すればよいのかな……。秋の夜が長すぎて、こんなコトばかり考えてます。

週刊朝日 2016年11月4日号

春風亭一之輔

春風亭一之輔

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。この連載をまとめた最新エッセイ集『まくらが来りて笛を吹く』が、絶賛発売中

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