気になる首や腰、ひざの痛みは、放っておくと大変なことに(※イメージ写真)
気になる首や腰、ひざの痛みは、放っておくと大変なことに(※イメージ写真)

 首や腰、ひざの痛みは病院で診てもらったほうがいいか、様子を見てもいいか。実はその痛み方の特徴をよく観察することで判断ができる。そこで、週刊朝日ムック「痛い!首腰ひざのいい病院2017」から、痛み方の観察ポイントを抜粋。上手に病院を活用しよう。

 気になる首や腰、ひざの痛み。「放っておけば治るだろう」「痛いからすぐ病院」と、感覚で判断している人は多いだろう。

 痛みは、整形外科の病気の場合、骨や関節、筋肉、神経で「何か」が起きているサイン。そこで、痛み方を観察すると、痛みを感じる場所に何が起きているのかを予測することができる。なかには、すぐに病院に行ったほうがいい痛みもある。このようなサインを見逃して放置してしまうと、適切なタイミングで治療を受けていれば2週間で治るような病気が、手術をしなければならないほどにまで進行してしまうことも。

 そこで痛みや異常を感じたとき、自分の痛みが下の「痛み方チェックポイント」に当てはまるかどうか、確認したい。一つでも当てはまったら病院で一度相談したほうがよい。

【痛み方チェックポイント】
・ポイント1 安静にしているときも痛い
・ポイント2 痛みが持続する
・ポイント3 特定の動きをしたときに必ず痛む
・ポイント4 外見に異常がある
・ポイント5 痛みが生じる明らかなきっかけがある
・ポイント6 痛みを感じる場所に熱感がある
・ポイント7 関連痛がある
・ポイント8 関節の動く範囲が痛みによって狭まっている
・ポイント9 感覚障害がある、または筋力が低下している
・ポイント10 圧痛点がある

 これは、骨や関節、筋肉、靱帯、神経といった、からだを動かす組織・器官の障害全般に共通するチェックポイントだ。痛みを観察することで、自分の症状をきちんと把握できるとともに、病院に行ったとき、医師が知りたい点を押さえて自分の症状を伝えることができる。

 もし、一つも当てはまらなかった場合には、様子を見てもよい。奥村整形外科院長であり、東京都臨床整形外科医会会長の奥村栄次郎医師はこう話す。

「痛みがあっても持続期間が短い、痛いところがコロコロ変わる、外見で異常がない場合、日常生活にそれほど支障がなければ様子を見てもいいでしょう」

 様子を見ている間も、いつからどこにどんな痛みがあったか、症状が変化した場合はいつからどんなふうに変化したのかを記録しておくことが大切だ。もし症状が変化して、チェックポイントに当てはまる症状が出た場合には受診したほうがよい。

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