田原総一朗「トランプ氏『絶対有利』説がそれでも消えない理由」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「トランプ氏『絶対有利』説がそれでも消えない理由」

連載「ギロン堂」

どうなる大統領選?!(※イメージ)

どうなる大統領選?!(※イメージ)

 そしてオバマ大統領は「世界の警察をやめる」と宣言した。だが、トランプ氏に言わせれば、世界各国に軍隊を派遣し、イスラムの紛争に介入するなど、「世界の警察」をまったくやめていない。そのためにアメリカが大きな犠牲を強いられている。だから、本当に「世界の警察」をやめて、思い切った軍縮をする。はっきり言えば、世界のことはかまわず、アメリカの利益第一に事を行う。

 これがトランプ氏の主張で、だからアメリカの新聞やテレビが「暴言」だと批判しても、確実に支持率を上げてきたのであった。

 だが、11年前にトランプ氏が女性蔑視発言をした、とワシントン・ポストが報じると事態は大きく変わった。共和党のライアン下院議長までが「トランプ氏の応援をやめる」と発言し、少なからぬ下院議員、上院議員たちが支持の撤回を表明した。

 トランプ氏は「ロッカールームの会話のようなものだ」と弁解しているが、アメリカのメディアは、トランプ氏の敗北が決定的になったような報じ方をしている。

 だが、多数ではないが、アメリカの事情通たちの中には、トランプ氏絶対有利説を断固として主張する面々がいる。クリントン氏では現状は変わらない。それに対して、アメリカの利益第一で現状を変えるというトランプ氏を支持する国民が多く、英国がEUから離脱を決めたような現象が必ず起きる、というのである。それほど、アメリカ国民の現状に対する不満は強い、というのだ。

週刊朝日  2016年10月28日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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