こうもとの胡麻そば/店内の石臼で挽いたそば粉を丁寧に手打ち。厚削りの鰹のダシにかえしを合わせたつけ汁を、鯖節と宗田鰹のダシでのばし、あたりごまを加えたそばつゆは、ごまの香りとダシのコクが利いている。1400円(税・サ別)/東京都港区南麻布5-1-10/営業 17:30~0:00(3Fラウンジは~翌2:00)/日曜定休(撮影/関口達朗)
こうもとの胡麻そば/店内の石臼で挽いたそば粉を丁寧に手打ち。厚削りの鰹のダシにかえしを合わせたつけ汁を、鯖節と宗田鰹のダシでのばし、あたりごまを加えたそばつゆは、ごまの香りとダシのコクが利いている。1400円(税・サ別)/東京都港区南麻布5-1-10/営業 17:30~0:00(3Fラウンジは~翌2:00)/日曜定休(撮影/関口達朗)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回、歌手・俳優・タレントのピーター(池畑慎之介)さんが選んだのは「こうもとの胡麻そば」だ。

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 このお店、13年前に私のお友達が作ったんです。昔からの女友達でね。自分の食べたいものを出す店がやりたい、って。以来、お世話になっています。

 胡麻そばは、開店当時からのメニュー。黒ごまが香ばしくて、意外なほどさっぱりしていて。芽ネギがいいアクセントになっているのと、ゴボウの素揚げが素晴らしい! どうやったらあんなに細く刻めるのかしらと思うほどパリパリで、根菜の甘みがじんわり。最後にそば湯が出てくるんですが、これでそばつゆを割ると、また絶品で。そば湯はゆで汁ではなくて、わざわざ作るんです。香りがよくて濃厚で、いつも飲み干しちゃいます。

 私ね、お酒飲めないんですよ。夜な夜な飲み歩いてるって思ってる人が多いみたいですけど。実際は、夕方にはお店に行って、何品かお料理を頼んで、おそばをいただいて、さっと帰る。早寝早起きなんです。そんな健康的な生活を楽しく彩ってくれる大事な一軒。もし、人生の最後に行くなら? うーん、一人でじっくり楽しみますね。

東京都港区南麻布5‐1‐10/営業日:17:30~0:00(3Fラウンジは~翌2:00)/定休日:日

週刊朝日  2016年10月7日号