北原みのり「蓮舫さんが語らなかったこと」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「蓮舫さんが語らなかったこと」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

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女性が組織のトップに立つというケースは増えた。が、社会自体が変わろうとしなければ結局は何も変わらない? (※写真はイメージ)

女性が組織のトップに立つというケースは増えた。が、社会自体が変わろうとしなければ結局は何も変わらない? (※写真はイメージ)

 1984年、子どもの国籍が自動的に父親の国籍になってしまう国籍法が改正された。360度どこから見ても狂気を感じる女性差別の法律の是正に、土井たか子さんがどれだけ尽力し、どれだけ男性政治家の無視と反対の中を闘ってきたことだろう。その背後に、どれほどの母や子たちの苦しみがあっただろう。

 国籍問題は、差別が集中し、生きる身体と硬直した制度の軋轢(あつれき)と矛盾の闇にある。だからこそ問いたいのだ。この種の闇が見えている政治家が、または見える立場に立たされた政治家が、どうして沖縄の辺野古基地移転を肯定し、原発再稼働を決められる野田さんを幹事長に選べるのだろうか。蓮舫さんには闇が見えていないのか、または敢えて目をつむっているようにしか見えない。

 都知事が女性、野党第1党の党首も女性、そうそう防衛大臣も女性だわ。そういう社会は、きっと女性に優しく、差別に敏感で、生きやすいはずだと思っていた。

 ところがどうだろう。いくら女性がトップに立っても、社会全体が差別に鈍く、女性に厳しく、弱者に冷たいままであれば結局何も変わらないのだ、ということを突きつけられている。

週刊朝日 2016年10月7日号


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北原みのり

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

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