「だいたいでいーんだよ」春風亭一之輔が思う“夏休みの宿題の重さ” (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「だいたいでいーんだよ」春風亭一之輔が思う“夏休みの宿題の重さ”

連載「ああ、それ私よく知ってます。」

半べそをかきながら読書感想文を書く…(※イメージ)

半べそをかきながら読書感想文を書く…(※イメージ)

「宿題やれ、早くやれ、夏休み終わっちゃうぞ、どーすんだ?」

 我が子は半べそをかきながら読書感想文を書く。世代をまたいでおんなじコトの繰り返し。

 なんだか、イヤんなるなー。これは世界から戦争がなくならないのと同じなんだろうか? 人類はホントに学習しないな。

 一方、小言を撒き散らしつつも内心は「夏休みの宿題なんて、だいたいでいーんだよ」と思ってる自分がいる。まるでやらなきゃ怒られるが、怒られるだけで済む。針の山に落とされ、血の池に沈められることもない。謝っておけば、だいたい丸く収まる。夏休みの宿題で人生が左右されることなどまずない。些末なことで子供はヒーヒー言うが、「地獄」なんてそう簡単に手に届くところにはない……。

 そんなコトは承知のうえで、一応子供の尻をひっぱたいて宿題をやらせる。

 だから今週号は我が家に送らないでほしい、担当のNさん。これを読んで我が子が「そんなものか……」と悟るとまずいから。悟るのはまだちょっと早い。

 でも、そんなものだ。夏休みの宿題なんて。命までとられるわけじゃあるまいし……これがわかったら世の中「天国」みたいなもんだ。

週刊朝日  2016年9月9日号


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春風亭一之輔

春風亭一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ)/1978年、千葉県生まれ。落語家。2001年、日本大学芸術学部卒業後、春風亭一朝に入門。この連載をまとめた最新エッセイ集『まくらが来りて笛を吹く』が、絶賛発売中

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