津田大介「ロボット記者が突きつける報道の原点」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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津田大介「ロボット記者が突きつける報道の原点」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

メダルラッシュが続いた日本勢 (c)朝日新聞社

メダルラッシュが続いた日本勢 (c)朝日新聞社

 全国紙や地上波テレビは現在、ストレートニュースを報道するため、大量の人員を雇っている。今回のような「ロボットジャーナリズム」が普及すれば、データ調べや簡単な速報記事の執筆はロボットに任せられる。米国では、政治家のスピーチにどれだけ事実誤認が含まれているかリアルタイムでチェックして報じる「FactCheck.org」というネットジャーナリズムが話題になっているが、今は人間ベースの事実確認作業も、人工知能技術が進化することでロボットが自動的に行えるようになっていくだろう。

 今後は、人間の記者はロボットではできない報道を突き詰める必要がある。その一つは、取材する他者から信頼を得て、隠された事実を話してもらうことだろう。ロボット報道がマスメディアに突きつけているのは、小手先の情報収集に追われることをやめ、報道の原点に戻れということなのかもしれない。

週刊朝日 2016年9月2日号


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津田大介

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)

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