田原総一朗「天皇の『お気持ち』表明と憲法改正論議の微妙なタイミング」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「天皇の『お気持ち』表明と憲法改正論議の微妙なタイミング」

連載「ギロン堂」

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このタイミングが意味することとは?(※イメージ)

このタイミングが意味することとは?(※イメージ)

 安倍首相はかねて憲法改正を強く表明しており、7月10日の参院選挙で自民・公明などのいわゆる「改憲勢力」は3分の2以上の議席を獲得した。衆院ではすでに3分の2以上の議席を有していたため、これでいよいよ憲法改正を発議する条件が整ったことになる。

 だが、なんとその3日後の7月13日のNHKのニュースが「天皇に生前退位の意向がある」と報じたのである。この時点で、8月8日の「お気持ち」の表明の段取りは整っていたはずである。

 政権担当者は、強い困惑を覚えたのではないか。「お気持ち」の表明があれば、当然ながら「生前退位」のための段取りに入らねばならない。有識者会議を開くとか、国会の審議をどうするか、とか。もしも皇室典範の改正ということになれば、1年以上かかるという見方が多い。

 となると、憲法改正の審議は大幅に遅れることになる。安倍氏が首相でいる間に審議に入るのは無理になるかもしれない。このタイミングの悪さ、というか良さというか、いったい何ととらえればいいのか。

週刊朝日  2016年9月2日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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