ミッツ・マングローブ「努力の結晶・AKBと魅力の異彩・峯岸みなみ」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「努力の結晶・AKBと魅力の異彩・峯岸みなみ」

連載「アイドルを性せ!」

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もはやアイドルも「目指し日々努力すれば、就ける職業」に?(※イメージ)

もはやアイドルも「目指し日々努力すれば、就ける職業」に?(※イメージ)

 そうは言っても、今や日本が誇る一大産業でもある「アイドル」。自己申告でその看板を掲げ、「インディーズ・アイドル」とか「地下アイドル」なんてカテゴリーも実在する昨今、アイドルとは「成っていく過程」も含めてのビジネススタイルであるわけです。古くはジャニーズもそうですし、ファンの購買運動によってチャート1位を達成したキャンディーズなど、まさに今のアイドル文化の原型と言えます。そして、その完成形がAKB48です。「活動(努力)」の図式を演者側と客側に共有させ、アイドルに大事なのは「努力」と「政治力」という、最も夢のない幻想を見せ、大成功を収めました。半面、努力や金じゃどうにもならない、数字では表せない「魅力」の競い合いこそがアイドルだという現実を、浮き彫りにしたグループでもあります。魅力の前田・大島。努力の柏木・たかみな。政治力の指原。皆、一流のアイドルです。

 そんな中、AKB創設メンバー最後のひとり「峯岸みなみ」をご存知でしょうか? この「アイドル活動」時代の申し子であり、良くも悪くも現代のアイドルらしさの象徴みたいな女です。アイドルとして「努力して頑張ればどうにかなる部分」と「どんなに努力してもどうにもならない部分」、そして「そもそもの選ばれし特別感」を、すべて同時に体現している人を、私は見たことがありません。彼女がグループの中で、ありったけのアイドルスマイルを作りながら唄う姿は、まるで名門女子校の持久走大会のようです。理論と不条理、性と特権の混在。10年間それを成立させてきた峯岸は、日本アイドル史におけるひとつの金字塔かも。やだ、超テキトー。

週刊朝日  2016年8月19日号


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ミッツ・マングローブ

ミッツ・マングローブ/1975年、横浜市生まれ。慶應義塾大学卒業後、英国留学を経て2000年にドラァグクイーンとしてデビュー。現在「スポーツ酒場~語り亭~」「5時に夢中!」などのテレビ番組に出演中。音楽ユニット「星屑スキャット」としても活動する

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