津田大介「ポケモンGOを社会に生かす議論を」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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津田大介「ポケモンGOを社会に生かす議論を」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

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東京・池袋の公園に集まり、スマホを手に「ポケモンGO」を楽しむ (c)朝日新聞社

東京・池袋の公園に集まり、スマホを手に「ポケモンGO」を楽しむ (c)朝日新聞社

 一方、人の動線が変わることに起因する問題はポケモンGO由来であることが多い。しかしこれはプレーヤーにルールやマナーを徹底させることである程度は対処可能である。

 振り返れば、携帯電話にカメラ機能が搭載されたときもプライバシーやデジタル万引きなど、様々な問題が指摘された。新しいメディアが登場し、勢いをもって普及すると、拒否反応は当然出る。だからこそメディアは、ポケモンGOの持つ可能性と問題点を冷静に指摘する必要がある。

 ポケモンGOはこれまででもっとも成功したAR(拡張現実)アプリだ。ゲームが「現実」に影響を及ぼすことで齟齬(そご)が生まれる。だが、プラスの影響も与えられることを忘れてはならない。鳥取県のように地域振興につながった例もあれば、ポケモンGOをしながら町中の清掃をしている人もいる。多くのプレーヤーが夜間に町中を歩くことで、放火や窃盗犯を減らす効果があるかもしれない。やみくもに否定せず、対策を考え、ポケモンGOをどう社会に生かすべきか建設的な議論を始めるべきだ。

週刊朝日  2016年8月26日号


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津田大介

津田大介(つだ・だいすけ)/1973年生まれ。ジャーナリスト/メディア・アクティビスト。ウェブ上の政治メディア「ポリタス」編集長。ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られる。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)

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