東京駅前の中央郵便局の売り場でも、お客に声をかけてみた。京都府在住の女性(66)。昨年から小学生の孫3人にお盆玉を渡しているという。

「去年あげたから、今年もあげないわけにはいきません」

 お盆玉の存在を知ったのは近所の郵便局。局員から「お年玉の夏バージョン」と聞き、さっそく採り入れた。お盆玉袋に入れる金額は、お年玉と同額だという。

「お盆玉とはうまいことを言うなと感心しました。これまでも孫が夏休みに遊びに来たら、お小遣いをあげていました。でも、お盆玉になって値上がりしましたね。袋に入れるとなると、それなりの金額を入れないといけないような気がして……。出費はかさみますが、孫が喜ぶならまあいいかな、と」

 たしかに、子や孫の笑顔を見るのはいい気分ですよね。でも、改めてツイッターを眺めていると、「おばあちゃまに教えなくちゃ!」「今年のお盆玉、いくらもらえるかな~♪」……。続々と出てくる物欲しげな投稿の数々。知らんぷりを決め込んでも、逃げ切れないかもしれない。

週刊朝日  2016年8月19日号より抜粋