北原みのり「女王様に同情してる場合?」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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北原みのり「女王様に同情してる場合?」

連載「ニッポン スッポンポンNEO」

“ブラックな政治”を危惧する…(※イメージ)

“ブラックな政治”を危惧する…(※イメージ)

 オスプレイが飛んでいるのを、東京に住む私は見たことがない。沖縄の友人に聞くと、オスプレイを下から見上げると、すごく大きくて、ふらふらと飛んでいて、不気味なのだと言っていた。そのオスプレイが、今、高江地区の上空には毎晩飛んでいる。騒音もひどく、夜の10時で最高99.3デシベルを観測したこともあった。100デシベルといえば、電車の通るガード下並みの騒音だ。つまりはオスプレイが飛んでいるときは、生活が中断させられる。人間だけじゃない。やんばるの豊かな自然も破壊されている。

 そういうことを、島尻さんは、どう考えているんだろう。この人のHPでは「台所から政治を変える!」と「女らしい」スローガンがあげられているけれど、やってるのは「永田町からの支配」。台所臭だして権力振るうって、ほんと悪い女だわ~!

 東京にいて、東京の新聞読んでると、オスプレイが見えないどころじゃない。世界の中心が東京にあるような気分になりそう。沖縄が見えない。政治家に一番苦しめられている人の声が、聞こえてこない。

 で、都知事選だ。友人がタクシーに乗る度に「運転手さんは誰に入れる?」と聞くと、高い確率で小池百合子さんだという。自民党のオジサンに疎外されている感が、同情を誘っているらしい。

 小池さんの政策を読んだ。保育所は規制緩和する方向、そして都の土地を韓国人学校に貸すという、舛添さんの決定を無効にすることを公約にしていた。小池さんには島尻さんがアピールする台所臭はないけれど、女王様感漂う、狭量で冷たいブラックな政治になる予感ぷんぷんするよ。生活握られてるのは、こっち。同情してる場合じゃないと思う。

週刊朝日 2016年8月5日号


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北原みのり

北原みのり(きたはら・みのり)/1970年生まれ。作家、女性のためのセックスグッズショップ「ラブピースクラブ」代表

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