埼玉県の高校を出て、東邦音楽短期大学を卒業後、介護職員、中古CDショップの店員など仕事を転々とした。1年半前まで派遣社員だったが、今は無職で「独身で彼女はいない」という。

「非正規雇用がどんどん広がり、子どもを産む余裕のない若者が増えている。都知事になったら、都庁の隣に仮設住宅を造って、住みたい。仮設住宅に住む人の気持ちがわかり、改善点が見つかるのではないか」

 東京・浅草の浅草寺の雷門で街頭演説していたのは国際映像配信会社を経営する谷山雄二朗候補(43)。

 2011年の都知事選にも出馬し、今回で2度目。演説では外国人観光客に流暢な英語で話しかけていた。

「都知事選には勝てると思っています。MKT(増田、小池、鳥越)の3人では都政は何も変わらず、ダメということは明らか。私は国際経験と英語が武器です。日本を英語で、海外に売り込むセールスマンになりたいと思っています」

 首都らしく多様性ある候補者とその主張でした。(本誌・小泉耕平、西岡千史、上田耕司/今西憲之)

週刊朝日 2016年8月5日号