「個人情報を守ろう」「歩きスマホは×ですよ」「熱中症を警戒しよう」「危険な場所には立ち入らない」「会おうという人を警戒しよう」

 こうした注意が、イラスト入りで書かれている。小さな子も読めるように、平易な文章だ。同センターは「スマホの使い方の話でもあるので、一般的な話でも可能でしたが、やはり訴求力が落ちます。スマホの使い方を知っていても、注意点はわからないお子さんもいると思いますので」と説明する。政府が特定のゲームに対して注意喚起するのは異例のことだという。

 今回のポケモンGOの騒動は、スマホやネットゲームと子どもの接し方を考えるよいきっかけになる、と考えられなくもない。しかし、ある教育関係者はこう言っていた。

「ゲーム内での課金問題への懸念もあります。スマホを持たない子が欲しがったり、遊べない子が肩身の狭い思いをしたりする恐れもある。親のスマホを勝手に持ち出してしまうことも考えられますね」

 昆虫採集ならぬポケモン採集に明け暮れ、子どもたちの夏休みが終わってしまってはもったいない。(本誌・亀井洋志、松岡かすみ、太田サトル/岸本貞司)

週刊朝日 2016年8月5日号