上海美味小屋(ハウス)の山芋入り黒酢の酢豚山芋入り黒酢の酢豚1600円は、本場・江蘇省の鎮江香酢(黒酢)を使用し、程よい酸味とほのかな甘みが。柔らかい豚肉と山芋のシャキシャキした食感の違いが面白い。希望すれば普通の野菜入りも作ってもらえる。海老チリソース炒め1600円、杏仁豆腐500円。税抜き東京都新宿区納戸町33 升竹ビル1F/【営業】11:30~14:00L.O、17:30~22:00L.O/【休】日曜(撮影/大嶋千尋)
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上海美味小屋(ハウス)の山芋入り黒酢の酢豚
山芋入り黒酢の酢豚1600円は、本場・江蘇省の鎮江香酢(黒酢)を使用し、程よい酸味とほのかな甘みが。柔らかい豚肉と山芋のシャキシャキした食感の違いが面白い。希望すれば普通の野菜入りも作ってもらえる。海老チリソース炒め1600円、杏仁豆腐500円。税抜き
東京都新宿区納戸町33 升竹ビル1F/【営業】11:30~14:00L.O、17:30~22:00L.O/【休】日曜(撮影/大嶋千尋)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回は漫画家のさいとう・たかをさんが選んだのは「上海美味小屋(はうす)の山芋入り黒酢の酢豚」だ。

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 食べ物で大事なのは、自分の口に合うかどうか。編集者があちこちの店に連れていってくれます。いずれも評判の店らしいけど、私にはうまいと思えず、その後、自分で行ったことはありません。幸い、家内の料理は私の口によく合い、外で食べるよりよっぽどいい。

 そんな私が通う店が、一軒だけあります。家の近くの中華料理店。2、3年前に家内らと試しに入ってみたんです。酢豚が運ばれてきた時、「え、こんな料理頼んでない」と思いました。真っ黒くて肉と山芋しかないから、酢豚に見えない。でも味はいい。エビチリのタレも気に入り、蒸しパンを使って皿が奇麗になるまでいただきました。

 以来、行くたびに片っ端から食べてみた結果(笑)、今は注文する料理が決まっています。クラゲ、酢豚、エビチリ、蒸しパン、五目餡かけ焼きそば、フカヒレスープ。一品ずつ頼んで家内といただくと、かなりおなかいっぱいになる。でも、ここの杏仁豆腐は別腹。これが、外食で楽しむ唯一の晩餐です。

■上海美味小屋
東京都新宿区納戸町33 升竹ビル1F/営業時間:11:30~14:00L.O.、17:30~22:00L.O. /定休日:日

週刊朝日  2016年7月29日号