GLIM SPANKY男女2人組新世代ロックユニット。亀本寛貴(右)1990年、長野県生まれ。ギター担当。松尾レミ(左)1991年、長野県生まれ。ボーカル・ギター担当。2014年ミニアルバム「焦燥」でメジャーデビュー(撮影/山本倫子)
GLIM SPANKY
男女2人組新世代ロックユニット。亀本寛貴(右)1990年、長野県生まれ。ギター担当。松尾レミ(左)1991年、長野県生まれ。ボーカル・ギター担当。2014年ミニアルバム「焦燥」でメジャーデビュー(撮影/山本倫子)

 世は平成。西暦2000年代でありながらも、ロックをやっていると“不良”とレッテルを貼られてしまうような、長野県の片田舎でグリムスパンキーの2人は育った。中学2年生のときに突如ロックに目覚めた松尾レミさんは、高校に入学して、1学年上の亀本寛貴さんとバンドを組むことに。

「基本的に曲作りはレミさんの担当。当時から、レミさんから送られてきたデモテープを聴くたびに、『テレビで流れているような有名バンドの曲と比べても遜色ないじゃん!』と(笑)。彼女についていけば、絶対に成功すると思いました」(亀本さん)

 とはいえ、亀本さんは一足先に名古屋の大学に進学。1年後、東京の大学に進学予定だった松尾さんから、「東京に来て、一緒にバンドやろう!」と熱烈に誘われる。大学を辞めて東京に行くのが面倒だった亀本さんは、名古屋でバンドを組もうと、ボーカルを探した。でも、松尾さん以上の人は見つからず、大学受験をしなおして上京した。以来、2人で地道に音楽活動を続け、2014年にメジャーデビュー。この夏は映画「ONE PIECE FILM GOLD」の主題歌「怒りをくれよ」を書き下ろした。主題歌を担当することになったのは、松尾さんの声に惚れ込んだ「ONE PIECE」原作者である尾田栄一郎さんの推薦だった。

「タイアップ曲を作るときは、“どんなリクエストがあっても、自分のものにしてやる!”という気持ちでやってます。バンドスタイルとしては、ギターと歌、両方がポンと前に出ているのが理想です。ライブなら、主役が歌になったりギターになったりと常に入れ替わって、ステージ上で闘う、みたいな(笑)」(松尾さん)

 サウンドで一番大事にしているのが“生々しさ”だ。人間が歌って、人間が演奏している、そのリアルな感じを伝えたいと松尾さんは言う。

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