「具体的なルールはありません。『球団のルールがある』は、栗山監督独特の言い回しだと思います。投手で選ばれるのであれば投手で出場し、それ以外のポジションでは出ない、ということ。球宴での投手は2~3回で交代し、その後、そこにDHをしくことはできません。後続の投手が打席に立つことになるわけで、それは現実的ではないのでは。そもそもシーズン中も登板日翌日に打者として打席に立つことはありません」

 球団はオールスターで大谷が打席に立つ可能性を全否定……と思ったが、まだ可能性があった。

「7月5日時点で7本塁打以上」という本塁打競争出場規定を満たしている彼がNPBのホームページで5日から10日まで実施されるファン投票で選ばれた場合、である。これについて球団は、

「選ばれてから検討します」

 そっけない返事だが、否定はしていない。

 最近は盛り上がりに欠ける球宴だが、投打で活躍する大谷が見られたら、それこそ真夏の夜の夢。本塁打競争の投票結果に注目したい。

週刊朝日 2016年7月15日号