放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、女優が選ぶハワイ発の“シャンプー”について。

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 海外旅行の際、女性向けのガイドブックや女性誌で絶賛されている美容サロンに行き、「日本のサロンのほうが、いい」と思った方は少なくないと思う。

 私にも経験がある。エステが売りの某リゾート地。マッサージやヘッドスパ、ネイルまで予約を入れたのだけれど、バスタブに花びらが浮かんでいるだけだったり(苦笑)、ハンドテクニックもそうあるわけではなかったりで、“雰囲気だけ”というカンジだった。ネイルに至っては、乾ききらないうちに追い出された。

「そうでしょ? 海外に行くと困るでしょ? だから、ホノルルにサロンを作っちゃったの」

 とは、女優や女性アナウンサーの顧客が多いことで知られる「六本木美容室」主宰の小松比奈恵先生だ。

 古くは、大原麗子や秋吉久美子が毎日のように通っていたことで知られる。連続ドラマに引っ張りだこだった人気女優の“お支度場所”として利用されていたのだ。その後も、浅田美代子、八木亜希子、最近では松本伊代も顧客。

 彼女たちの仕事現場に小松先生が出張することもある。つい最近、美容家のIKKOさんに聞いた話によると、小松先生が「スタッフ3人態勢で現場に行った最初の美容師だと思う」とのこと。美容のすべてにおいて先見の明があるし、柔軟。“アラカンヌ”なのにフットワークが軽くて、いい意味でミーハーなので、多くのセレブ顧客は小松先生を“美容の師”と仰いでいる。

 
「ウチのお客様って、夏やお正月に長期でハワイにいらっしゃる方が多いのよ」と小松先生。さすが、多くのセレブが通い詰めるサロンは、言うことが違う。

 ホノルル店のスタッフは同美容室の西麻布店や白金店で小松先生の下で修業を積んだ日本人ばかり。なので、テクニックに対して「え?」と思うこともなければ、言葉がうまく通じず、仕上がりに疑問を抱くこともない。

 そんなホノルル店発のシャンプー&トリートメントが「T‐LINO」。リノとはハワイ語で「光る、輝く」という意味だそうで、キャッチコピーは「あなたの髪にハワイの香りと癒やしを」。

 安全性が高く刺激が少ない天然由来のシャンプーと、ココナツオイル、ホホバオイル、シアバターという三つの天然植物オイルがカラーリングやパーマなどで傷んだ髪を回復。

 ボトルもかわいく、ホノルル店のみならず、西麻布店や白金店でも指名買いされている。ハワイ旅行の際にはホノルル店にもぜひ。

週刊朝日 2016年7月8日号

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山田美保子

山田美保子

山田美保子(やまだ・みほこ)/1957年生まれ。放送作家。コラムニスト。「踊る!さんま御殿!!」などテレビ番組の構成や雑誌の連載多数。TBS系「サンデー・ジャポン」などのコメンテーターやマーケティングアドバイザーも務める

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