島田雅彦「二流の作家が都知事になるというのは伝統なのかもしれない(笑)」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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島田雅彦「二流の作家が都知事になるというのは伝統なのかもしれない(笑)」

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作家島田雅彦しまだ・まさひこ/1961年、東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科在学中の83年、『優しいサヨクのための嬉遊曲』が芥川賞候補となり、作家デビュー。84年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、92年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、08年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。10年下半期から芥川賞選考委員を務める。近著に『筋金入りのヘタレになれ』『虚人の星』などがある(撮影/写真部・加藤夏子)

作家島田雅彦
しまだ・まさひこ/1961年、東京都生まれ。東京外国語大学ロシア語学科在学中の83年、『優しいサヨクのための嬉遊曲』が芥川賞候補となり、作家デビュー。84年『夢遊王国のための音楽』で野間文芸新人賞、92年『彼岸先生』で泉鏡花文学賞、2006年『退廃姉妹』で伊藤整文学賞、08年『カオスの娘』で芸術選奨文部科学大臣賞受賞。10年下半期から芥川賞選考委員を務める。近著に『筋金入りのヘタレになれ』『虚人の星』などがある(撮影/写真部・加藤夏子)

林:ハベルのフルネームが出るところが、さすがですね。彼らは故国についての美しい文章を書くんですよね。国民はだいたいそれでやられちゃう。

島田:バルガスリョサ(ペルーの作家)はかつてフジモリと大統領選を戦いましたしね。文学はナショナリズムを盛り上げるのに役立つ一方で、ナショナリズムを批判したり、権力に抵抗したりするという伝統も根強い。そしてポピュリズム的支持の中でリーダーになった人の言葉の軽さというのは、出来の悪い大衆文学ですね。広告会社とのつながりが強いとそうなる。「一億総活躍社会」なんて、ほんとにセンス悪い。「希望を生み出す強い経済」「夢をつむぐ子育て支援」。本質隠しにメルヘン使うなと言いたい(笑)。

林:作家で政治家になりたがるのって、なんでしょうね。

島田:承認願望をどこで満たすのか、ゴールをどこに設定しているのかということでしょうね。政治的野心という言い方もしますけど。

林:島田さんはいかがですか? 都知事選に立候補しちゃおうとか?

島田:私ですか? まさか。

週刊朝日  2016年7月8日号より抜粋


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