うなぎを白焼きにして蒸し、さらにお湯にくぐらせて余分な脂を落とすのがこの店の流儀。鮮度が命の鯉のあらいも癖がなく、甘さ控えめの酢味噌であっさりと。うな重(菊)2500円、鯉のあらい800円(税込み)うなぎ川菊埼玉県熊谷市鎌倉町135営業時間 11:00~20:20L.O.(売り切れじまい)定休日 月曜(祝日の場合は営業)(撮影/写真部・松永卓也)
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うなぎを白焼きにして蒸し、さらにお湯にくぐらせて余分な脂を落とすのがこの店の流儀。鮮度が命の鯉のあらいも癖がなく、甘さ控えめの酢味噌であっさりと。うな重(菊)2500円、鯉のあらい800円(税込み)
うなぎ川菊
埼玉県熊谷市鎌倉町135
営業時間 11:00~20:20L.O.(売り切れじまい)
定休日 月曜(祝日の場合は営業)(撮影/写真部・松永卓也)

 著名人がその人生において最も記憶に残る食を紹介する連載「人生の晩餐」。今回、俳優の相島一之さんが選んだのは「うなぎ川菊のうな重、鯉のあらい」だ。

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 このお店は、谷出身ってことでゲスト出演した「出没!アド街ック天国」(テレビ東京系)という番組で知ったんです。

 熊谷は夏の暑さで有名ですが、冬も寒い。北は赤城山系、西に秩父山系を背負って、両方から風が吹き下ろす。利根川、荒川と大きな川もあり、川魚料理の店も多いんです。

 都内にもうなぎの名店はいくつもあります。どこもおいしいですが、お高い。劇団員なんてお金ないですからね。手ごろでおいしいうなぎってないなあ、と思ってたんです。そんな時、この店のうなぎに出会って、ああ、昔何の気なしに食べていた熊谷のうなぎって、おいしかったんだな、と。再発見でした。

 鯉のあらいも、子供の頃、祖父の会社の人がまるごと一尾持ってきて、さばいて食べさせてくれたのを覚えています。新鮮で質のいい鯉はさっぱりして、歯ごたえがいいんですよね。

 今は家族と、たまに立ち寄らせてもらってます。子供時代の思い出と今の幸せとをぐっとかみしめる、そんな味なんです。

■うなぎ川菊
住所:埼玉県熊谷市鎌倉町135
営業時間:11:00~20:20L.O.(売り切れじまい)
定休日:月(祝日の場合は営業)

週刊朝日  2016年7月1日号