ミッツ・マングローブ「はみ出せ! 愛菜ちゃん」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ミッツ・マングローブ「はみ出せ! 愛菜ちゃん」

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国民的子役ほど儚(はかな)いものはありません…(※イメージ)

国民的子役ほど儚(はかな)いものはありません…(※イメージ)

 ドラァグクイーンとしてデビューし、テレビなどで活躍中のミッツ・マングローブさんの本誌新連載「アイドルを性(さが)せ」。今回は、女優の芦田愛菜を取り上げる。

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 芦田愛菜ちゃんがとにかく危なっかしいのです。マル・マル・モリ・モリ♪の頃からずっとヒヤヒヤしてはいたのですが、女の進化は凄まじい。現在の愛菜ちゃん、もはや正面切って“危なっかしさ”の看板をぶら下げた女優さんになっています。

 国民的子役ほど儚(はかな)いものはありません。誰がどんなに強大な力を振りかざそうと、一定の時間が過ぎれば、その姿形は必ず消えてなくなってしまう。そう頭では分かっていても、優れた子役が子役として成立しなくなった途端、世間はその刹那を憂い、成長という変化に落胆し、ケチをつけたがる。悲しいかな、そこまでが子役人生のセットなのかもしれません。

 今までも何人もの国民的子役たちが、その道すがら好き勝手な感情を抱かれ、値踏みされ、万人に平等であるはずの時間と生育を、「脱却」などという仏門修行のような言葉を用いて潜り抜けてきました。世間は常にわがままな上に意地悪です。私を筆頭に。スムーズな成長を期待する一方で、マコーレー・カルキンや安達祐実の母の再来も、決して嫌いではない悪い心を持っています。

 そこで愛菜ちゃんですが、やはりそこは“選ばれし性(さが)”をお持ちのご様子。役者は技量や感性ですが、女優とはその人の気質です。女優度の高い役者というのは、場面や画面、時にはストーリーからもはみ出していきます。調和や相対などブッチ切って、自分だけの悦に入る。例えば松坂慶子先生や三田佳子先生にも通ずる、根っからの女優性を、愛菜ちゃんからは感じるのです。女優特有の始末の悪さ。あ、褒めてるんですよ。


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