合格者の上位は中高一貫校が占める。なかでも目立つのは私立大医学部の合格者が多い学校だ。首都圏(東京、埼玉、千葉、神奈川)で、自宅から通学できる国公立大医学部が少ないからだと見られる。それに対して私立大は15校あり、医学部のある全私立大30校の半分を占める。中高受験に詳しい安田教育研究所の安田理代表は、さらにこんな指摘をする。

「公立の上位校は県のトップ校が多くなっています。国公立大より私立大医学部が極端に多い学校を見ますと、桐蔭学園、暁星、栄東など、小学校のある学校です。私立小に通わせる親は医師が多く、子どもを医師にしたい気持ちが強い上に経済的にも余裕があるため、私立大でもいいとなるのでしょう。小学校のない中高一貫校にも、私立小から進学してきている生徒も多く、私立大に合格者が多いのではないでしょうか」

 医学部に強い学校は、やはりその志望校に合わせた指導もしっかりしている傾向にある。子どもを医師にしたいと考えるなら、これらの上位校に進学させるのが近道といえそうだ。

週刊朝日  2016年6月17日号