現職閣僚も落選危機 激戦区続出の参院選に安倍首相も焦り

「国民の信を問う以上、目指すのは連立与党で改選議席の過半数(61)の獲得だ」

 国会が閉幕した6月1日、安倍晋三首相が記者会見で強調したのは、きわめて控えめな参院選の勝敗ラインだった。

 3年前の参院選(自民65、公明11)と比ぶべくもない、弱気な数字だ。安倍首相にとって、いまだに参院選は“鬼門”なのか。

「第1次安倍政権が崩壊し、のちの民主党への政権交代のきっかけは、2007年の参院選での惨敗です。スキャンダルや失言が相次いだ当時と今回は似ていて、トラウマを抱える首相は、確実に勝ちたい。そのため、安全な数字を口にしているのです」(自民党関係者)

 そもそも国会閉会の直前までの半年あまり、野党共闘を強く牽制(けんせい)する「衆参ダブル選挙」になるか、「参院単独選挙」になるかが注目されてきた。首相はなぜダブル選を回避したのか。政治評論家の浅川博忠氏は、安倍首相には二つのもくろみがある、と分析する。

「悲願は憲法改正と、2期6年の総裁任期を延長して20年の東京五輪まで政権を担うということです。そのためには、衆院で現有の291議席を減らすリスクを背負ってダブル選をするより、参院選で足固めをするほうが堅実。できるだけ総理の椅子に長く座り、国民が納得する形で憲法改正を実現していきたいのです」

 つまり、衆院で与党が3分の2を確保している今だからこそ、参院選の結果が首相の宿願成就の“カギ”を握っているということなのだ。

 本誌は、浅川氏と政治ジャーナリストの角谷浩一氏に、参院選の121議席の行方を予測してもらった。

 まずは参院選の政党別予測から見ていこう。浅川氏によると、自民は現有(改選)から12議席増の62議席。角谷氏は、1議席増の51議席になると予測した。両氏とも民進は大幅に減少するが、改選3議席の共産党は、浅川氏が9議席、角谷氏が11議席へと大躍進すると見ている。

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