金をバラまくだけの日本 室井佑月「オバマ大統領を見習って欲しい」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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金をバラまくだけの日本 室井佑月「オバマ大統領を見習って欲しい」

連載「しがみつく女」

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金をバラまくだけの日本…(※イメージ)

金をバラまくだけの日本…(※イメージ)

 すべてにおいてオバマ大統領への贔屓(ひいき)(あたしにはそう見えた)。そりゃあもう、この国は米国の手下ですよ、という世界中へのアピールになったろう。

 ほかにも安倍さんは各国首脳に怪しい調査のペーパーまで配って、「リーマン・ショック級の世界経済危機」をアピールしたかったみたいだが、もちろんみんなに鼻で笑われておった。

 安倍さんは夏の選挙を考え、このサミットを利用し、アベノミクスは失敗していませんよという言い訳を作りたかったんだろうが。

 前の選挙のとき、「リーマン・ショック級の経済危機が起きない限り、もう消費税の延期はない」といってしまったから、「リーマン・ショック級の」という言葉を用いたのね。各国首脳の誰か一人でも良い、こんなにおもてなししたんだから、俺の発言にお墨付きを与えておくれよ、といったところか。

 もちろん、そんなくだらない企みなんて、相手にしてもらえない。海外メディアは安倍さんに対し、けちょんけちょんの書き方だ。

 仏ルモンド紙には「自国経済への不安を国民に訴える手段にG7を利用した」と、米経済メディアCNBCには「あまりに芝居がかっている」とまでいわれた。

 大金かけてこれかよ!

 オバマ大統領を見習って欲しい。あの方、広島できちんとした謝罪をしたわけじゃないし、自国保有の核に対して踏み込んだ発言もない。だが、子どもたちに自分で作った折り鶴を渡し、被爆者をハグし、そういった金のかからんパフォーマンスですべてを曖昧にした。この国には、有能な振り付け師はいないのか。いつまでも金をバラまくだけなのか?

週刊朝日  2016年6月17日号


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室井佑月

室井佑月(むろい・ゆづき)/作家。1970年、青森県生まれ。「小説新潮」誌の「読者による性の小説」に入選し作家デビュー。テレビ・コメンテーターとしても活躍。自らの子育てを綴ったエッセー「息子ってヤツは」(毎日新聞出版)が発売中。

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