「外交日程が目白押しで、年末にはプーチン大統領の来日が確実視されている。外交で成果を上げて総裁任期延長へという選択肢もあるかもしれない」
だが、G7首脳まで巻き込んだ安倍劇場の“過剰演出”ぶりには、各方面から批判の声が上がった。
6月1日には民進党の調査チームが、居並ぶ各省庁の官僚らを問い詰めた。
問題になっているのは、サミット用の討議資料として日本側が各国首脳に示したA4判4枚の「参考データ」だ。安倍首相はこの資料をもとにサミットで世界経済がリーマン・ショック前に似た危機的状況と主張したが、各国首脳に否定され、赤っ恥をかいた。
側近の世耕弘成官房副長官は、首相の発言について「(リーマンと)似ていると言ったことはない」と火消しにやっきになったが、いかにも苦しい。(本誌・鳴澤 大、亀井洋志、小泉耕平)
※週刊朝日 2016年6月17日号より抜粋