険しい表情で本会議場に入る舛添氏 (c)朝日新聞社
険しい表情で本会議場に入る舛添氏 (c)朝日新聞社

結婚して26年になります。最近ちょっと、私にとっては思い出したくない過去がですね……」

 自民党参院議員の片山さつき氏が後援会員を前にそう語ると、会場はどっと沸いた。言わずと知れた舛添要一東京都知事の元妻だ。

 終了後、会場から出てきた片山氏を直撃した。

「今回のことはまいっちゃいました。日本中で言われるものですから。町の店員さんからも『片山さんは自腹で全部払うんですね』と言われてしまう。私がこの件で発言すると、舛添氏と同じテレビ画面に映ってしまうので、あんまりコメントしてこなかった」

 元愛人の存在が週刊誌で取り上げられていることについて質問すると……。

「女性を虐げたり暴力をふるってはいけません。私もふるわれた一人です。自民党のマニフェストに『女性に対する暴力を根絶する』という一行を入れてもらいました。自民党としてはめずらしいです」

 舛添氏の進退について尋ねると、

「自分でお決めになるしかないでしょう。都知事選の選対本部長を務めた(元衆院議員の)深谷隆司先生も顔から湯気が上がるくらい怒ってらっしゃった」

 その舛添氏にとって、ドロ沼の都議会が始まった。都知事の日程予定表や公用車の運転日誌を情報公開請求で入手した共産党都議団は「公用車をタクシーのように使って移動している」と、新たな疑惑を追及する構えだ。

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