玉木:上下巻のすごく分厚い本ですが、あっという間に読み進めてしまいました。事件が起きて解決するという単純な話ではなく、歴史やロマンも描かれていて。

林:村上水軍の話も盛り込まれていて、福山(広島県)でロケをされたんですよね。私も何度か行ったことありますけど、あんなにいいところだとは知りませんでした。

玉木:都会的なものと歴史的なものが混在していて、不思議な魅力のある街でしたね。

林:ロケ中は皆さんと楽しくお酒を飲んだり、瀬戸内海のお魚をいただいたりなさったんですか。

玉木:そうなんです。和泉(聖治)監督の現場はかなりスムーズで、予定より3、4時間早く終わることもあるんです。だから夕食はだいたい外食していました。

林:皆さんとも仲良くなって?

玉木:ええ。やっぱりお酒を交えると距離が縮まりますね。

林:楽しそう。でも、「あさが来た」みたいな代表作ができると、そのイメージから抜け出すのがまた大変でしょうね。周りは新次郎さんのイメージを引きずっているなかで、御手洗さんにならなきゃいけないわけで。

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