蜷川幸雄さん 最後のインタビュー「高齢者はもっと舞台に」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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蜷川幸雄さん 最後のインタビュー「高齢者はもっと舞台に」

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「芝居には、なにかその人を奮い立たせるものがある」(※イメージ)

「芝居には、なにかその人を奮い立たせるものがある」(※イメージ)

 最初は「演技ができないから」と遠慮しているんだけど、徐々に自分の意見を言うようになって、けんかも始まる。たいへんな人たちを相手にするので、僕自身、稽古の途中で狭心症で倒れたり、ほんとに命がけです。もう僕だって80歳だから、立派にゴールドの仲間なのにね。

 ゴールドの役者のなかには、車椅子だった人が芝居を続けることで奇跡的に歩けるようになった人がいます。今も歩いて劇場まで通っています。芝居には、なにかその人を奮い立たせるものがある。実に肉感的なものです。それが本当におもしろいと思います。

 ゴールドの舞台では、訓練を受けた俳優が出すような「いい声」じゃない、いろんな声が乱反射します。それが舞台を多様で、多彩なものにする。そういう多声音の人がいる劇団が、日本各地にもっとできたらいいなと思います。

 いまや高齢者劇団は世界中の興味をかきたてています。全国のシニア劇団で、自由にのびのびやってほしいですね。

●編集部から 蜷川さんは2016年5月12日にお亡くなりになりました。心よりご冥福をお祈りします。取材は昨年6月のものです。

週刊朝日  2016年6月3日号


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