ムロ:そのあたり、特に小栗はすごいですね。ちゃんと関係を築き上げて、お願いもするしお返しもする。小栗を飲み会に誘った時、「今日は先約があるから」と言われて電話を切ったらまたかかってきて、「俺が顔を出してムロ君の顔が立つなら、今から行こうか」と言うんですよ。「そこは考えなくていい。先約を大事にしなよ」って言うんだけど。

林:すごくいい人じゃないですか。ムロさんは小泉孝太郎さんと仲がいいことでも有名ですよね。そのメンバーとはちょっと毛色が違う感じがするんですが。

ムロ:そうです、そこは一緒にならないんですよ。小泉孝太郎と会う時は彼の地元の友達や兄弟、親戚の中に、なぜか僕がいるんです。

林:私、この間お父さま(小泉純一郎元首相)に会った時に「ムロさん、小泉家に行ってごはん食べてるってテレビで言ってましたよ」と言ったら、「そうなんだよ。よく来るんだよ」とおっしゃってました。

ムロ:うれしいことに、あの兄弟やご親戚は僕が全く仕事がない時から、「小泉家についていくら話してもけっこうです。ムロさんの口から言うことは何でもオッケーです」と言ってくれるんです。どんな信用だよ、と思うんですけど(笑)。

林:すごいですね。信子おばちゃま(小泉純一郎氏の姉)も?

ムロ:そうなんです。かわいがっていただいて。

林:あの信子おばちゃまに気に入られるなんて、すごいですよ。年上の女性にかわいがられちゃうタイプなんですね。

ムロ:わからないですけど、僕は4歳から両親がいなくて、親戚の家で育てられたんです。それでも楽しそうに生きてるから、よく思ってくれるんですかね。孝太郎たちもある時からお母さんがいなくなって、お父さんは仕事で家にいない時間が多くて、親代わりの方がいっぱいいたと思うんです。僕と孝太郎や進次郎が、その部分で重なるのかもしれないですね。

週刊朝日  2016年4月29日号より抜粋