オコエ瑠偉(左、撮影/写真部・加藤夏子)と小笠原慎之介(右、撮影/写真部・馬場岳人)
オコエ瑠偉(左、撮影/写真部・加藤夏子)と小笠原慎之介(右、撮影/写真部・馬場岳人)

 プロ野球開幕。球春の大きな楽しみはフレッシュなスターの登場だ。とりわけ昨夏の甲子園のヒーローたちの成長ぶりは気になる。印象深い7選手について、野球評論家3人に現段階の評価を聞いてみた。

 高卒ルーキーのなかで一歩リードしたのは関東一出身のオコエ瑠偉(楽天)だ。オープン戦では13戦に出場し、1割7分4厘4打点。満足のいく結果ではないが、開幕1軍入りを決めた。元ヤクルト投手の内藤尚行さんは、1軍入りの決め手をこう分析する。

「監督が使いたいと思う選手になっているということ。コーチによると、変化球には対応できている。速球にはまだ対応できていないが、それでも1軍入りしたのは、類いまれな身体能力が大きい」

 同じ高卒でも、すぐに1軍に上がる選手と時間がかかる選手がいる。その違いを野口寿浩さん(元日本ハム捕手)がこう指摘する。

「強く光るものを一つ以上見せる選手は1軍に残りやすい。オコエの足の速さはチームで1、2位を争うレベル。脚力は走攻守の土台。可能性は無限大です」

 評論家3人が揃って注目株とみるのは、東海大相模の左のエースとして、夏の甲子園を制した小笠原慎之介中日)。元近鉄投手の佐野慈紀さんは「体のバランスがいい」と評価する。

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