田原総一朗「急発達するAIが人間に絶対に勝てない仕事とは」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「急発達するAIが人間に絶対に勝てない仕事とは」

連載「ギロン堂」

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囲碁でAIが勝った。これは非常に大きな出来事である(※イメージ)

囲碁でAIが勝った。これは非常に大きな出来事である(※イメージ)

 日本で働く人間の約49%の仕事が、10~20年後にはAIに代替可能になるというのだ。だが、野村総合研究所の寺田知太氏は「これは悲観すべきことではない。日本は少子高齢化によって労働力不足が深刻になるわけだが、足りない労働力をAIが補ってくれるのだ」と説明する。

 ところで、「仕事」は英語で3種類に分けられる。「レイバー」、つまり「肉体労働」、そして「ワーク」、これは主としてホワイトカラーの仕事である。「レイバー」はほとんどロボットに代替されることになり、「ワーク」も相当の割合がAIに代替されることになるという。

 例えば会計監査係員や税務職員、銀行の窓口係や経理事務員、それに、これまでは「先生」と呼ばれてきた会計士や弁理士などの専門職もAIに置き換えられる可能性が高い。さらに、国家公務員や地方公務員など、縦割りで国民に公開していない機密によってステータスを堅持している官僚たちの仕事も、多くはAIが代替できることになるだろう。

 それではAIに代替できない仕事とはどのようなものか。これは英語で言えば「プレイ」である。「プレイ」とは「遊び」の意味もあるが、野球やサッカー、ラグビーなどを行うのも、演劇や映画づくり、そして小説を書くのも「プレイ」である。AIが代替できないのは創造力が必要な仕事であり、さらにコミュニケーション能力が必要な仕事もAIには代替できない。

 また、「こうしたい」という意思や目的を定めることは人間にしかできなくて、だからAIがどれほど発展しても、AIが人間にとって代わるということはあり得ないわけだ。

週刊朝日 2016年4月8日号


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田原総一朗

田原総一朗(たはら・そういちろう)/1934年、滋賀県生まれ。60年、早稲田大学卒業後、岩波映画製作所に入社。64年、東京12チャンネル(現テレビ東京)に開局とともに入社。77年にフリーに。テレビ朝日系『朝まで生テレビ!』『サンデープロジェクト』でテレビジャーナリズムの新しい地平を拓く。98年、戦後の放送ジャーナリスト1人を選ぶ城戸又一賞を受賞。早稲田大学特命教授を歴任する(2017年3月まで)。 現在、「大隈塾」塾頭を務める。『朝まで生テレビ!』(テレビ朝日系)、『激論!クロスファイア』(BS朝日)の司会をはじめ、テレビ・ラジオの出演多数

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