自民党衆院議員村上誠一郎(撮影/工藤隆太郎)
自民党衆院議員村上誠一郎
(撮影/工藤隆太郎)

 民主党と維新の党が新党「民進党」を結党した。「迫力不足」とコケにするのは簡単だが、頼れる野党の不在が続けば、日本はまるで一党独裁国家。自民党衆院議員の村上誠一郎氏は、与党も野党もたるんでいると危惧する。

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 私は自民党結党60年のうち30年間、衆議院議員を続けています。こんな緩みきった自民党は初めてです。

 若手議員は異常なスキャンダルが止まらないし、大臣は失言や失態が続き、質問にまともに答えられない人もいます。昔なら国会が何日も止まり、内閣が倒れているところです。

 自民党がおかしくなってしまったのは、野党にも責任の一端があります。民主党は原発事故の対応などで政権運営に失敗し続け、国民から忌避されてしまいました。それが今も続いているために、自民党がおかしなことをしても支持率が落ちない。それは自民党への消極的支持であって、実体のない支持率。政治の状況としては実に危険です。

 しっかりした野党がいないと国会での議論も深まらず、特定秘密保護法のような重要法案が大した議論もなく通ってしまいます。このような丁寧でない政権運営では、自民党はいつか高転びをします。

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