「局のコメンテーター選びが甘くなってきている。専門知識を持っているかよりも、外見や声、間の取り方などの演出的要素を優先している傾向では。今は専門外のコメントまで要求することも珍しくない。結局、視聴者が言ってほしいコメントをする人、テレビ局が使いやすい人が優先された結果ではないか」

 一連の騒動により、他のコメンテーターらにも被害が飛び火している。

「出演中のコメンテーターらの経歴に疑惑がないか、あらためて検証するように指示が出た。そうした動きを察知してか、『専門外のことはなるべく発言を控えたい』と申し出る出演者も出てきている。厄介な状況であることは否めない」(フジ系列制作会社関係者)

 ショーンKの後任の一人としてフジ「ユアタイム」での出演が決まったモーリー・ロバートソン氏(53)は、経歴疑惑ムードに反発するかのように、ハーバード大学の卒業証書をツイッターで公開。お次は“モーリーいじり”がネット上で繰り広げられている。フジテレビ社長は3月25日、ショーン問題を「深くおわびします」と謝罪したが、壮大なPR作戦だったりして?(取材班=鳴澤大、西岡千史、牧野めぐみ、松岡かすみ、秦正理/今西憲之)

週刊朝日 2016年4月8日号