反主流派による“岡田降ろし”はあっさりと沈静化。ようやく野党結集が進展するかと思いきや、次は党重鎮から問題発言が飛び出した。野田佳彦前首相だ。

 野田氏は今月3日、都内で開かれた集会で野党結集について言及し、

「一番足を引っ張った(小沢一郎)元代表さえ来なければ、後は全部のみ込む」

 と発言。首相時代、消費増税などを理由に民主党を離党した小沢氏を、新党に参加させない考えを示した。

 これには党内から批判の声が噴出。反小沢グループに所属したベテラン議員さえ激怒する。

「党内で小沢アレルギーがあるのは確かだが、与党民主党から大量の離党者を出し、2012年の自爆解散で大量の仲間を落選させたのは野田さんじゃないか。責任をとって議員を辞めるべきだ。新党が政権奪取するには、小沢さんの知恵を借りなければ実現できない。頭を下げてでも入党してもらうべきなのに」

 政権担当能力を磨くために必要なものとは何か。それは、大局を見ない“困ったちゃん議員”の軽口癖をやめさせることだろう。(本誌・西岡千史)

週刊朝日 2016年4月1日号