「いちいち何にどの程度糖質があるか言われ、面倒だと思いつつ覚えて余計な物を食べなくなるんです」

 運動は週2回の筋トレ。「やることは一般ジムと変わらないけど、トレーナーが心を動かす魔術師のよう。うわっ、今のポーズ完璧!なんて言われると、一人では無理な筋トレがどんどんできた」

 89.4キロから69.5キロになったダイエットは体重だけでなく、経済効果もあった。糖尿病の数値も劇的に改善したからだ。

「糖尿病の合併症の網膜症も治り、医療費は月額1万2千~1万3千円減。糖尿病だけで国民医療費の3%(1兆2千億円)といわれますが、実は合併症の治療費が大きいんですね」

 短期決戦は誰もが成功するわけではないし、リスクもあるだろう。今回は番組企画で個人負担はゼロだったが、“渡りに船”で手に入れた体形の維持を誓う。

「服も2度買い替えたので、カミさんがリバウンドすんなって言う。それにやせたら、街でおなかを触らせてと声をかけられるようになった。おばさんたちにね」

 森永卓郎、人生最大のモテキがやってきたようで。(本誌・松岡かすみ、上田耕司、牧野めぐみ、藤村かおり/栗原正夫)

週刊朝日 2016年3月25日号