RT.ワークス代表取締役の藤井仁氏は「シニアが自分で歩いて元気でいることをサポートするのが目的です。健康管理やリハビリの状態把握にも活用してほしい」と話す。

 販売想定価格は本体だけで約23万円、通信機能やサポートがついて約25万円だ。健康増進やリハビリに使えると考えたらお手頃ではないだろうか。

 屋外だけでなく、屋内の移動もロボットがサポートしてくれる。

 サンヨーホームズが開発を進めるのが、屋内での転倒によるけがを防ぐロボットだ。天井にレールをはり、ロボットの心臓部である移動式のモーターを設置、そこからワイヤをひいて、専用ベストに装着する。ベストを着た利用者が転びそうになると、センサーが検知してワイヤをひいて利用者の体を支え、ゆっくりと床に下りられるようにする。

 ベストには体の状態を検知するセンサーが入っており、外出中や離れて住む家族が、利用者の状態を遠隔地から見守ることもできる。

 同社執行役員の細井昭宏氏は、介護事業所運営の子会社サンアドバンス(大阪市)の社長も務める。

「デイサービスの利用者から、『夜中にひとりでトイレに行きたい』『自分の下着は自分で洗いたい』といった悩みを多く受けました。自分で歩ける方でも、転倒が怖いから家の中でも歩かなかったり家族がひとりで歩かせなかったりします」

 そこで開発したのがこのロボットだ。まだ開発段階だが来年には販売する計画という。

週刊朝日 2016年3月25日号より抜粋