“ドボジョ” は「土木」の救世主か?

土木女子!
清文社編集部編集
978-4433411145
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 女子学生が理系に進学する選択は、当たり前のものになった。理系と言っても分野は幅広く、最近はリケジョのみならず「ノケジョ」(農系女子)登場するなど、裾野が広がりつつある。さらに最近、増えているのが土木系女子「ドボジョ」だ。

 2011年、松本小夢さんが建設会社に勤める女性を主人公に描いたマンガ『ドボジョ!』(講談社)で注目を集め、14年には作業現場で働く女性の写真集『土木女子!』(清文社)が発売された。国土交通省も同年、女性技術者を5年間で倍増させる計画を発表。人手不足に悩む土木業界のニーズもあいまって、今、にわかに風が吹いている。

 中学生、高校生でもイメージしやすい建築の分野と比べ、土木は内容がいささかわかりにくい。上物(うわもの)である建築に対し、土木は道路、橋、水道など、市民生活のインフラにかかわるもの全般を扱う学問だ。

 東京大学生産技術研究所の桑野玲子教授は言う。

「建築というとデザイナーを思い浮かべたりしておしゃれな印象がありますが、土木は土と木という言葉自体がクラシックなイメージです。近年、大学側も学生にアピールしようと、土木学科という名前をやめ、環境工学科、都市工学科など、看板を変えたところも多いです」

 かつてこの分野に女性の姿はほとんどなかった。桑野教授は82年に東京大学に入学、土木工学科を経て大手ゼネコンで働いた経歴を持つが、女性はただ一人、という環境も多かった。

「東大の土木工学科は戦前からの歴史がありますが、30年ほど前に私が入ったとき、女性は史上2人目。次に女性が入ったのも5年後でした。就職しても会社初の女性土木技術者。珍しがられ、特別扱いされて、やりづらいこともありましたね」

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