根本的な治療に期待! ダニアレルギーにダニエキスからつくられた新薬

週刊朝日#健康
 国民の約2割が、ダニが原因でアレルギー性鼻炎や気管支喘息を発症しているという。特に通年性アレルギー性鼻炎は、9割がダニが原因という報告も。新薬が発売され、対症療法のみだった治療が大きく前進した。

 アレルギーの原因となる物質を「アレルゲン」と呼ぶ。それをあえてからだに取り込ませようという治療が、「アレルゲン免疫療法」だ。エキスを少しずつ定期的に投与し、アレルゲンに対する反応を徐々に抑えるのが狙いだ。

 東京都在住の会社員、石川美由紀さん(仮名・42歳)は子どものころからアレルギー疾患に悩まされてきた。ひどいときは鼻づまりで熟睡できず、日中の集中力が低下。咳、呼吸時にヒューヒューゼーゼーと鳴る喘鳴、呼吸困難などの喘息症状を伴い、仕事に支障をきたすこともあった。

 昨年、「ダニアレルギーの根本的治療が登場した」というニュースを見て、昭和大学病院呼吸器・アレルギー内科教授の相良博典医師の外来を受診。検査の結果、ダニアレルギーによるアレルギー疾患と判明。ダニアレルギーのアレルゲン免疫療法を受けることになった。

 日本アレルギー学会が出した「ダニアレルギーにおけるアレルゲン免疫療法の手引き」作成委員の一人でもある相良医師は、こう説明する。

「抗ヒスタミン薬やステロイド薬は症状を緩和させる対症療法ですが、アレルゲン免疫療法は、根治も期待できる唯一の治療法です」

 これまであったアレルゲン免疫療法は、ダニを含むハウスダストに対するものと、スギ花粉に対するものだった。つまり、ダニに特化したアレルゲン免疫療法ではなかったのだ。使用されるエキスにはほかのアレルゲンも含んでいるため、ダニに対する働きは低く、専門家の間ではダニを主成分とするエキスの開発が待ち望まれていた。

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