「ライオンズで頑張ってれば今頃監督になれていただろうに……。でも、こんなことになったって、ウチは壁から(サインを)外さないよ。昔のあの子はかわいかった。立ち直ってもらいたい」

 清原の行き付けの寿司屋「新明石鮓」(大阪市)では、本人から贈られた暖簾(30万円相当だとか)が掛けられ、引退試合で使われたバットやグラブのほか、元妻や子どもたちと写った写真も飾られていた。

「外すつもりはございません。27年のお付き合いでお客さんも皆、清原ファンですから。やってしまったことは仕方ない。しっかり償って、また店に顔を出してほしい。皆で温かく迎えますよ」(大将)

 東京・池袋の有名焼き肉屋「黒5」では、玄関横の壁に大きなサインが直接書かれていた。店内の個室の壁にもサインが躍る。

「引退してからのお付き合いになりますが、多いときは週に3回ほどいらっしゃいました。まさか、こんなことになるとは……」

 と言葉少なに語る店長も、清原のサインを消すつもりはないという。

「また来て頂きたいです。皆ファンですから」

 東池袋にある「ミント」。有名アスリートのサインカードなどを専門的に扱う店だ。清原グッズに値段の変動がないかと尋ねると、こんな回答があった。

「人気があり過ぎて1年半ほど前から、まったく入荷できないんです」

 汚れた英雄ながら、まだまだ人気は健在か。(本誌=林壮一、上田耕司、牧野めぐみ、松岡かすみ、秦正理/黒田朔)

週刊朝日 2016年3月11日号